英語が苦手な方はもちろん、不自由なく話せる方でも、医療関係の言葉となるとやっかいで、お医者さんに行くのがついおっくうになってします。かといって、日本語が通じても診断や治療の質が悪ければ本末転倒、むしろ危険です。 私たちが考えるよいクリニックとは @いつも同じ良い先生・・・腕が確かで、(日本人が好きで)患者さんの話を根気よく聴いてくれる先生と、
A良い通訳さん ・・・日米の医学用語はもちろん文化の違いにも通じていて何よりも医療を生きがいとしている通訳さんと、
B良い仕組み ・・・緊急時には遅滞なく、(初診依頼書は日本語訳付きで)気軽に予約でき、診断結果の説明が明快で、 治療の手順や自己負担の費用については患者さんの事前了解を得る仕組み が三位一体となったクリニックです。 日米の医療は同じと思い込んでいると、たまにあわてることがあります。歯医者さんについていえば、簡単に歯を抜きたがる先生が多いようです。特に、大病院でインターンまがいにかかったら大変。ちょっと虫歯が痛くて行ったのに、「NO」とはっきり言えずにその日のうちに永久歯を抜かれてしまった十代のお嬢さんの話を聞いたことがあります。 私は歯がもともと丈夫なタイプ。4本の親知らずが50歳代の今でもピンピンしていますが、それでも「親知らずは、概して虫歯になりやすい」という単純な発想で抜くよう勧められたことがあるのです。その時、私は、奥歯を抜かれたらあごに力が入らずゴルフ・ボールの飛距離が落ちる!! ・・・と恐怖におののきながら「東洋では、親からもらった大切な身体をできる限り傷つけないよう教えられている」と、はいっ、丁重にお断り申し上げました。 内科のケースですが、家内が胃カメラの検査を受けた時のこと。こちらでは普通というのでちょっと油断、全身麻酔をOKしたらさあっ大変。効き過ぎて効き過ぎて、副作用で2〜3日寝込むことになりました。薬効は、体重はもちろん、人種別に異なるものも多いようですから、気にかかることはお医者さんと事前によく話して納得しておくようにしましょう。歯医者さんで全身麻酔をすることはあまりないかもしれませんが、長時間の治療では、身体がやすらぐように、笑気ガスをかがせてくれることがあります。吸うも吸わぬも患者の自由意志ですから、ためらわず自己主張してください。 私たちのサービスは、単なる通訳の役目ではありません。お医者さんと患者さん(皆さん)の双方に文化の違いを理解していただいた上で、皆さんに最高の医療を受けていただくことです。日本の歯医者さんのように、軽い虫歯の治療に何度も何度も足を運ばずとも、1回、2回で直してくれるなど良い点もいっぱいあり、私はアメリカ式の方が好きです。一時帰国の貴重な時間をえんえんと歯の治療に費やすのはもったいない話。是非、地元の歯医者さんを使って見ましょう。 まだ若いけれど、頼って良さそうな日本人の歯医者さんがいます。単刀直入に「腕は確かですか?」と聞いたら、アメリカ育ちだけあって「腕には自信があります」と率直な返事が戻ってきました。もう日本人の患者さんを何人も治療していますし、そろそろこの場で皆さんにお勧めしてもよいでしょう。 中田亮(Akira Nakada) 「Associated Family Dental Care」 2134 Nicholasville Road, Lexington, KY 40503 (859)276-4345 地図 ところで、一口に企業の駐在員やご家族といっても、医療費の請求先は@本社の健保組合A日系保険会社の旅行者保険とまちまち、特に当地周辺ではBアメリカの医療保険をお使いの方々が多いのではないでしょうか。何っ、英語だし分かりづらい?そう思って、医療保険と歯科保険の典型的な例をそれぞれ表にしてみました。種々雑多な保険がありますから、この表はあくまでもご参考。でも、見比べれば、ご自分の保険の内容が多少は読みやすくなるでしょう。 一般に、外来は毎回定額のコーペイ(Co-Payment)を払わされるのが普通ですが、歯の健診は年2回までただが普通。歯垢や歯石を取って歯をピカピカにみがいてくれますから、歯に自信のある方も必ず受診する習慣を付け、予防医療に努めましょう。健診の予約は大抵1ヶ月先くらいになりますが、駐在員の奥様など時間にあまりしばられていない方はキャンセル待ちで早く受けることもできます。もちろん、痛みが激しい場合やクラウンが欠けてしまった場合などの緊急事態は最優先、飛び込みでで受け付けてくれますから安心してください。 免責額(Deductible)?…政府管掌の「日の丸」保険になれた日本人にはなじみがない言葉ですね。これは、必要度の高い医療は保険でがんばりますが、ぜいたくな医療はまず自己負担しなさいというルール。先日、ポーセレン(歯の色に近い樹脂)製のクラウンが欠けて修理をしてもらった私のケースでは、(治療費$650-免責額$50)X60%=保険給付額$360…自己負担額$290という計算でした。治療が終わってから請求書を見てびっくりということがないようにするのも、私たちの重要な仕事。 一般の医療保険は、年間の自己負担が一定額に達したら後は保険が全額面倒を見てくれる本来の保険ですが、歯科保険は逆に一定額までは手伝うよ、というお助け保険です。歯科と眼科の保険は、通常、別立てですが、けがによる歯の損傷や白内障、緑内障などの眼病などは一般の医療保険の対象です。
日本では、子供の歯列矯正をするのは特別なお金持ちだけという感じですが、アメリカではもっと一般的。しばらく前までは、歯に矯正器をはめてかわいらしく笑う少年少女をあちこちで見かけたものですが、最近あまり気づきません。透明なワイヤーを使ったり、改良に次ぐ改良で器具が目立たなくなってきたせいでしょう。日本に比べるとずっと安いので、保険がきくお子様ばかりではなく、ご主人のアメリカ勤務を良い機会と、ご自分の歯列矯正をなさる奥様も多数いらっしゃいます。
つい先日までの私たちと同様に何もご存知でない方が多かろうと、あえて説明申し上げますが、カイロと指圧やマッサージは全く違います。ありていに言えば、先生が、患者さんの首、背骨、腰などに手を当てて関節を「コキッ」とするのがカイロ。100年ほど前に背骨のずれを治したら耳の不自由な人の聴力が回復したのがきっかけというアメリカ生まれの医術…むち打ち症など交通事故後遺症にも有効なせいか全米に5万人もカイロの先生がいるそうです。 数が多いということは、やぶ医者の数も多いということ?そこで皆さんの治療は、奥様方の口コミで人気上々のDr.リンチに頼むことにしました。この先生なら太鼓判。勉強をかねて、私たちも受診してみることにしました。 Dr. Kevin H. Lynch 「Lynch Chiropractic Center」 2505 Larkin Road, Suite 202 (859) 266-1999 地図 背骨(脊椎)には脳や延髄から連なる中枢神経(脊髄)が通っていて、さらに神経線維が24の椎骨と尾てい骨から体内の臓器に向けて配線されているそうです。ところが、人間は脊椎動物の伝統を打ち破り重力に逆らって直立する特異な生き物。長く生きている間には、肉体的、精神的ストレスが積もって背骨が曲がり、椎骨がずれて神経を圧迫するようになることがあります。問題は、こうした神経の何と9割が回路のトラブルを「痛み」として脳に報告してくれないこと。「病気」は、実は、われらご主人様の知らないうちに神経の働きがにぶり、臓器の自然治癒力がおとろえて始まるケースが多いのです。…と以上は請け売りですが、論より証拠。私の診療日記を読んでみてください。 ●初日はコンサルティング。自分で実験台になるのが今回受診の目的、格別悪いところはないのであまり効果は期待していない。Dr.リンチはおしゃべり。問われるままに日頃の体調や怪我、病歴などえんえんとしゃべった。首や背骨のX線写真を撮った。 ●翌日は診断結果の発表。X線写真を見ながら説明を聞く。あるべき首の反りがなくなって、特に第1、第5頚椎で神経を圧迫しているらしい。長時間、運転やパソコンの仕事を続けると、舌の先が波打ったように変形してしびれることがあったのはこのためか。ほかに、第5、第11胸椎と第4腰椎の具合が悪い。総合評価は椎間板の損傷が始まりかける「第2期」、ほっておいたら「第3期」=治療不能になってしまったと言われて冷や汗。 ●週3回ずつ1ヶ月治療を受けたら、とにかく体調がガラッと良くなった。肩こり、腰痛がすっかりなくなって、たとえ風邪をひいても以前のように長引きそうな気がしない。目もよく見える。疲れないから仕事もはかどる。頚椎のずれで自律神経が過剰反応を起こしていたらしい。辛いものを食べると異様に汗をかく症状がなくなった。血圧の乱高下も改善。いびきが減ったと家内も評価している。 ●冬休みで大学生の息子が帰省して来た。「駄目もと」とは思うが、とにかくDr.リンチに見てもらおう。リンパが脹れやすい体質で、4,5年前からアレルギーもひどくなる一方。 ●「首が右に傾いていてアレルギーを引き起こしやすくなっている・・・リンパの脹れはアレルゲンに対する正常なリアクション」と明快な説明。そういえば逆子で生まれた息子、小児科医から斜頚は直ったと聞いていたのだが。本人も「写真撮ると、いつも首をかしげて写ってるんだよね」と納得。これで、永年の息子の悩みが解決するかもしれない。期待! お分かりいただけましたか?私も最初は見くびっていたのですが、何事も「年のせい」や「持病」と簡単に片付けてしまったらいけません。カイロは、肩こりや腰痛など身体のふしぶしの痛みを緩和するだけではなく、腎臓の働きを高めて糖尿病の進行を遅らせたり、ご婦人ならば更年期障害の症状を緩和させたり、人体本来の能力を引き出して万病を治す医術です。 Dr.リンチに教わった脊椎と臓器の関係を、私なりに絵に描いたみました。正しくは神経線維がいったん合流して分かれたり複雑な様相をしているそうです。鵜呑みにはしないでくださいね。
*舞踏病:自分の意思と無関係に手足や顔の筋肉が動いてしまう運動障害。 *丹毒:化膿連鎖球菌による接触伝染性の皮膚及び皮下織の疾患。全身症状を伴い患部のと発赤と腫脹が特徴で、時として小水疱性ならびに大水疱性病変を伴います。 *クループ:乳幼児に多い咽頭狭窄発作。ジフテリア菌の感染が主な原因で、独特の咳が出ます。 *アシドーシス:糖尿病、下痢や嘔吐による脱水症状、飢餓などが原因で血液が酸性化する症状。
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