号外!? 号外!? ケンタッキー大学バスケ監督が交代

タビー・スミス時代⇒ビリー・ギリスピー時代

Image:RupparenaK.JPG レキシントン周辺の住民は、ケンタッキー大学(UK)のシンボル・カラーが青なので「ビッグ・ブルー・ネーション」と呼ばれています。全米広しと言えども、これほど一つの大学スポーツ=男子バスケット・ボールに燃える都市は他にありません。表1は1世紀以上にわたる強豪大学の通算戦績をまとめたものですが、UKが断然トップなのですから、まあ見てください。優勝も7回、どんなに意地悪な評価をしても歴代上位5位以内は当確です。

 そのレキシントンが、高校野球なら甲子園大会のようなNCAA(全国学生体育協会)トーナメントがある3月になって、どんよりしていました。それもそのはず、この2年間、男子バスケ・チームが弱〜いチームになってしまっていたのです。「誰が悪い?」…「監督が悪い」…何百万ドルもお給料をもらっているのですから、責任を取ってもらうしかありません。ちなみに表2をごらんください。前任で恩師のリック・ピティーノ監督の後を引き継いだ年は、華々しく全国優勝したものの徐々にジリ貧。私も、ファンの一人として言わせてもらえば、優柔不断で一貫性がなく選手の信頼をすっかり失っていましたね。

 という訳で、契約期間はまだ何年も残っていたのですが、ファンの肩たたきにあって辞任しました。素晴らしい報酬と栄光のポジションですが、とにかくファンがうるさいのでヤンキースの4番バッター並みにストレスの高い仕事です。後任探しでは、ファンの気持ちとしては@前任のピティーノに戻って来てほしいが、彼はファンを裏切ってボストン・セルティックスの監督になった上に今はライバルのルイビル大学の監督だから許せない云々Aタビーと同じくピティーノの弟子で、去年、今年と2年連続でフロリダ大学を全国優勝に導いたドノバンが来てくれたらサイコー云々…と騒いでいたのですが、結局ふたりには断られたようで、テキサスA&M大学のビリー・ギリスピー監督が引き受けることになりました。新監督は、ファンの期待に応えてくれるのでしょうか?最後に、表3の歴代監督戦績をごらんください。42年間にわたってUKを支えたアドルフ・ラップ監督は「バスケット・ボール界の至宝」ですが、レキシントン周辺の住民には、まるで氏神様のような方なのです。

(資料:The Kentucky Basket Ball Project)

表1:強豪大学の男子バスケット・ボール戦績…2006-07シーズン戦績は含まれていません。

順位 大学 ニックネーム 歴史 勝率
1 Kentucky Wildcats 1903年〜(103年) 1,904 582 1 76.56%
2 North Carolina Tar Heels 1911年〜 (95年) 1,860 681 0 73.20%
3 Kansas Jayhawks 1899年〜(107年) 1,848 769 0 70.62%
4 Duke Blue Devils 1906年〜(100年) 1,764 787 0 69.15%
5 St. John's (NY) Red Storm 1908年〜 (98年) 1,677 802 0 67.65%
6 Syracuse Orangemen 1901年〜(104年) 1,657 759 0 68.58%
7 Temple Owls 1895年〜(109年) 1,639 902 0 64.50%
8 Pennsylvania Golden Bears 1897年〜(105年) 1,592 895 2 63.96%
9 Utah Utes 1909年〜 (97年) 1,570 799 0 66.27%
9 Indiana Hoosiers 1901年〜(105年) 1,570 853 0 64.80%
11 Notre Dame Fighting Irish 1898年〜(100年) 1,565 863 1 64.43%
12 UCLA Bruins 1920年〜 (86年) 1,548 701 0 68.83%

表2:タビー・スミス監督時代の戦績

シーズン 勝敗 勝率

NCAAトーナメント

SECトーナメント SECリーグ戦 APランキング ESPN
1997-98 35-4 89.74% 優勝 #2シード 優勝 14-2(優勝) 5位(4位) 1位
1998-99 28-9 75.68% 地区決勝 #3シード 優勝 11-5(SEC東2位) 8位(3位) 5位
1999-00 23-10 69.70% 2回戦 #5シード 初戦(シード) 12-4(*優勝) 19位(11位) -
2000-01 24-10 70.59% 地区準決勝 #2シード 優勝 12-4(*優勝) 9位(9位) -
2001-02 22-10 68.75% 地区準決勝 #4シード 初戦(シード) 10-6(*SEC東優勝) 16位(6位) -
2002-03 32-4 88.89% 地区決勝 #1シード 優勝 16-0(優勝) 1位(1位) 4位
2003-04 27-5 84.38% 2回戦 #1シード 優勝 13-3(SEC東優勝) 2位(2位) 8位
2004-05 28-6 82.35% 地区決勝 #2シード 準優勝 14-2(優勝) 7位(2位) 5位
2005-06 22-13 62.86% 2回戦 #8シード 3回戦(ノーシード) 9-7 -  (7位)  -
2006-07 22-12 64.71% 2回戦 #8シード 2回戦(ノーシード) 9-7 -  (20位) -
(注1) NCAAには64校が選抜され当初4回戦を4地区に分かれて戦います。シードは各地区大会16校中の順位です。地区優勝した4チームは「Final Four」と呼ばれ決勝大会に進みます。
(注2) SEC (Southeast Conference) はNCAAの米南東部強豪校リーグで、東西地区各6校、計12校が参加しています。リーグ戦では、1年に、同地区のチームと2回、他地区のチームと1回対戦します。*印は、(単独でない)タイ優勝です。トーナメントでは、リーグ戦2位までがシードされ1回戦が免除されます。
(注3) シーズンを通じて、毎週各校のランキングが発表されます。AP通信社のランキングは全米のスポーツ記者、USA Today/ESPNのランキングは全米の監督の投票したポイントを集計した順位です。25位より下は番外です。APランキングのカッコ書きはシーズン中の最高位を表しています。

表3:歴代監督の戦績

 

監督

在任

NCAAトーナメント SECトーナメント SECリーグ戦 通算勝敗 通算勝率
1927-1930 John Mauer 3年  -  -  - 40-14 74.07%
1930-1972 Adolph Rupp 42年 優勝4回/FF6回 優勝13回(*19年) 優勝27回(*40年) 876-190 82.18%
1972-1985 Joe B. Hall 13年 優勝1回/FF3回 優勝1回(*7年) 優勝8回 297-100 74.81%
1985-1989 Eddie Sutton 4年   優勝1回 優勝1回 88-39 69.29%
1989-1997 Rick Pitino 8年 優勝1回/FF3回 優勝5回 優勝2回 219-50 81.41%
1997-2007 Tubby Smith 10年 優勝1回/FF1回 優勝5回 優勝5回 263-83 76.01%
2008- Billy Gillispie

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